職員と家族に選ばれる病院になりましょう
米子医療センターは独立行政法人化されて4年目を迎え、国立病院機構の中で次期の中期計画に名を連ね得るか、大きな節目の年を迎えています。
さらに、4疾病5事業を中心とした医療提供体制が、地域の実情にあわせて今年度末までに整備される予定であり、地域の中で米子医療センターの役割が明確化される年でもあります。
米子医療センター院長に就任して10ヶ月が経ち、この8月より副院長、統括診療部長、3診療部長の体制が固まり、ようやく病院の運営をフルスタッフで行えるようになりました。病院運営会議のメンバーは会社で言えば取締役の職務ですので、担当するそれぞれの部署あるいは委員会での活動や機能を十分に掌握して頂き、病院一丸となって、機構と地域における2つの転換点を乗り越えたいと思います。
米子医療センターでは、昨年には 12年使った MRI を 0.5テスラから 1.5テスラの新鋭機に更新し、今年は 14年使った CT をようやく マルチスライス CT に買い替えることになりました。
剣豪であっても竹槍では真剣と戦えないように、古いバージョンの機器では優秀な医師の診断能力が生かせませんし、リスク発生の誘因にもなりかねません。大型医療機器は病院としての診療機能に大きな役割を果たしますが、地域の財産でもあります。米子医療センターに装備された標準レベルの大型機器が、地域の中で有効に生かされるように努めたいと思います。
地域の病院として選ばれるには、当然のことながら、職員とその家族に選ばれる病院であらねばなりません。そのためには、良質な医療サービスを提供することが重要でありますが、老朽化した建物の補修や、公的病院にありがちな接遇や職員間の意思疎通の改善、あるいは病院経営の健全化などソフト面で課題を抱えています。
一朝一夕には改善しがたい問題が山積していますが、職員一人一人が自分の病院であることを自覚し、身の回りの小さなことから改善していくことが重要だと思います。まずは、職員・家族に選ばれる病院になれるよう、職員の皆様のご協力とご尽力をお願い申し上げます。