ページタイトル腎医療について

腎尿路疾患診療パート(腎パート)て何?

当院は

  1. 腎不全(腎臓が働かなくなること)を防ぐ医療
  2. 腎不全になってしまった人のより快適な生活を助ける医療

を目標に、腎臓、尿路疾患を担うための腎尿路疾患診療パートを結成致しました。 この腎パートは、内科(腎臓、糖尿病専門医)、小児(腎臓専門医)、泌尿器科(腎移植学会認定医、泌尿器科専門医)によって構成されています。

  • 検尿の異常(潜血陽性、蛋白陽性など)
  • 排尿の異常
  • 目で見て分かる血尿
  • むくみなどがある場合
  • 高血圧や糖尿病で治療中の患者さんが、蛋白尿がでていると言われた場合など、「腎尿路疾患の大きなサイン」です。当院、腎パートにお任せください。

当院腎パートへのかかり方

20歳以上の成人の患者さんの場合

  • 尿に異常がある(検尿での血尿や蛋白尿)場合や肉眼的血尿(真っ赤な尿あるいは黒っぽい尿)・・・泌尿器科を受診してください。
  • 体のむくみがあったり、糖尿病、高血圧をもともとお持ちのかた・・・内科外来を受診ください。
  • 腎機能が悪いとか、透析の依頼,腎移植のご相談は、泌尿器科を受診してください。

20歳未満の小児〜思春期の患者さんの場合

  • すべて小児科あるいは小児腎外来を受診してください。

小児腎外来

小児腎外来て何?

小児腎外来では、小児腎臓の専門医による、赤ちゃん(新生児)〜高校生(18歳)くらいまでの人のおしっこの異常(検尿異常や排尿異常)や、腎臓病、性器の異常などのご相談にのっています。ただし、診断後の診察、治療については成人になっても引き続き診療を続けることもあります。

小児腎外来は毎週金曜日午後1時から行っていますが、初めての患者さんは尿検査は午前の方がよいので、小児腎外来担当医の診察日(月、水、木)の午前中にも来てもらっています。

受診時には必ず、朝1番のおしっこをとって持ってきてもらいます。

(なぜかというと、朝1番のおしっこは、安静時にたまった、もっとも濃いおしっこであるので、安定した評価ができます。ただし、成分によっては新鮮なおしっこが必要なこともあるため、外来に来てからとってもらうこともあります。)

小児腎外来で診療している病気にはどんなものがあるかご存じですか?

  • いわゆる腎炎(これにはいろんな種類があります。)
    主として蛋白尿、血尿の見られる場合がこれに当たります。
  • いわゆるネフローゼ症候群(蛋白尿が大量に出て、体にむくみの出る病気で、原因にはいろいろあります。
  • 遺伝性の腎臓病(家族性の良性血尿や、進行性腎炎、嚢胞腎など)
  • 先天性の腎・尿路の奇形
  • 尿路感染症(膀胱炎や腎盂腎炎)
    (乳児期早期の発熱には尿路感染症が多いようです)
  • 腎臓、尿管、膀胱の結石あるいは高カルシウム尿
  • 糖尿や発達障害を伴う尿の酸性化障害
  • 急性腎不全(脱水や急激な腎臓障害でおこることがあります)
  • 慢性腎不全(慢性の腎臓病、先天性の尿路の奇形などで起こることがあります)
  • 高血圧
  • 夜尿、発達障害

などです。

腎臓や尿路の病気を診断、治療する為に小児腎外来では何をしていますか?

検査としては

  1. 尿の一般検査、尿のいろいろな成分についての精密検査
  2. . 血液検査
  3. 超音波検査やCT、MRIなどの画像検査
  4. 腎臓の機能を調べる腎臓シンチ検査やレノグラム検査
  5. 腎尿路の形の異常を調べる造影検査
  6. 腎臓の組織を調べる腎生検検査(3歳ころから出来ます。)

など(以上、原則的には生まれたての赤ちゃんから出来ます。)

治療としては

  1. 内服薬による治療(抗血小板凝集抑制薬、漢方薬、免疫抑制剤、ステロイドホルモンなど)
  2. 注射薬による治療(抗凝固療法、免疫抑制剤パルス療法、ステロイドパルス療法など)
  3. 血漿交換療法(体の血液成分を入れ替えます)、免疫吸着療法(血液中の悪い成分を取り除きます)
  4. LDL吸着療法(血液中の脂肪中のLDLを取り除きます)
  5. 血液透析、腹膜透析、CAPD(在宅で行う腹膜透析)
  6. 腎移植療法

当院では身内の人の腎臓をいただいてされる生体腎移植だけでなく、献腎(なくなられた方から腎臓をいただいてされる)移植を行ってます。当院は鳥取県では唯一の献腎移植担当施設 です。)

以上の検査法、治療法は、患者さんあるいはその保護者の方と十分なお話をした上で、選択して決めさせていただいています。


成人腎外来

成人腎外来て何?

成人腎外来では、腎臓内科・泌尿器科・移植医による、成人の尿の異常(検尿異常や排尿異常)や、腎臓病、性器の異常、透析や腎移植などのご相談にのっています。

成人腎外来は、内科.泌尿器科の診療内で行っています。初めての患者さんは、内科または泌尿器科診察日の午前中に来てもらっています。腎移植についてのご相談は消化器外科(専門外来)を受診して下さい。

成人腎外来を受診した方が良い場合とは?ご存じですか?

  1. 健康診断で、尿潜血陽性と言われた場合、主として腎炎や、腎臓、尿管、膀胱のがんなどが隠れています。
  2. 健康診断で、尿蛋白が陽性と言われたり、足や顔にむくみがある場合主としてネフローゼ症候群(蛋白尿が大量に出て、体にむくみの出る病気)や、腎炎などが隠れていることがあります。
  3. 肉眼的な血尿がある場合主として、膀胱がんをはじめ、腎臓や膀胱の結石、腎炎などがあります。
  4. 血液検査などで、腎臓の働きが悪くなっていると言われた場合
  5. 糖尿病で診てもらっているが、最近尿に蛋白もでるといわれた場合いずれの場合も、尿路腫瘍、結石、尿路感染症などの泌尿器科的な病気や、腎炎、ネフローゼ症候群などの内科的な疾患が潜んでいることがあります。かならず、受診して調べてもらいましょう。もちろん調べてみたら、異常の無いこともありますが、それで安心できれば良いものです。
  6. その他 透析の必要があるといわれた場合
  7. 生体腎移植や、献腎移植を受けたい場合も、当窓口にご相談ください。

腎臓や尿路の病気を診断、治療するために成人腎外来では何をしていますか?

検査としては

  1. 尿の一般検査、尿のいろいろな成分についての精密検査
  2. 血液検査
  3. 超音波検査、CT、MRIなどの画像検査
  4. 腎臓の機能を調べる腎臓シンチ検査やレノグラム検査
  5. 腎尿路の形の異常を調べる造影検査
  6. 腎臓の組織を調べる腎生検検査
  7. 血尿が強い場合、出血部位を確認するための内視鏡検査など

治療としては

  1. 泌尿器科的異常があれば、一般泌尿器科的な治療を行います。
  2. 腎炎などの場合は、腎臓内科で治療を行います。
    内服薬による治療(抗血小板凝集抑制薬、漢方薬、免疫抑制剤、ステロイドホルモンなど)、注射薬による治療(抗凝固療法、免疫抑制剤パルス療法、ステロイドパルス療法など)
  3. 血漿交換療法(体の血液成分を入れ替えます)、免疫吸着療法(血液中の悪い成分を取り除きます)
  4. LDL吸着療法(血液中の脂肪中のLDLを取り除きます)

    腎不全では、

  5. 血液透析、腹膜透析、CAPD(在宅で行う腹膜透析)
  6. 腎移植療法

当院では身内の人の腎臓をいただいてされる生体腎移植だけでなく、献腎(なくなられた方から腎臓をいただいてされる)移植を行ってます。 当院は鳥取県では唯一の献腎移植担当施設です。)

以上の検査法、治療法は、患者さんあるいはそのご家族の方と十分なお話をした上で、選択して決めさせていただいています。


腎移植

鳥取県と当院における腎移植医療の現状−患者会を通じた啓発・普及活動−

外科  杉谷 篤  

1.鳥取県と当院における腎移植の現状

 日本では、人口減少と高齢化が進み、透析患者数も30万人を超えています。新規透析導入の平均年齢は69歳を超え、導入原因も糖尿病性腎症が40%以上になりました。 慢性腎不全の選択肢として腎移植の説明が保険収載になりましたが、腎移植の現状が患者さんや周囲の医療関係者に理解されていないことがよくみられます。 特に地方においては、死体ドナーの臓器提供に対する普及・啓発ともに、腎移植そのものの普及・啓発が遅れていることを感じます。 人口最少の鳥取県で、鳥取県と当院が行っている腎移植の現状、患者会を通じた腎移植の情報発信、普及啓発活動を紹介したいと思います。
 臓器移植ファクトブック2019によると、2018年の透析患者数は339,841人、献腎移植登録者は12,150人でした。また、1年間に日本全体で実施された腎移植は1,865例、そのうち生体腎移植1,683例、心停止下献腎移植55例、脳死下献腎移植127例です。腎移植総数は増加傾向にありますが、それは生体腎移植の増加によるもので、献腎移植は年間200例前後で増えていません。
 鳥取県は、全国47都道府県の中で人口、透析患者数、献腎登録待機者数のいずれも最少です。献腎登録待機患者の実数から、鳥取県民の腎移植に対する意識を推察するために、中国地方の他県と参考の都市圏と比較して表1に示してみました。鳥取県は2012年に登録待機患者が42人でしたが、次第に減少し2019年には29人になりました。少子高齢化が進むので、県人口は58.5万人から56.0万人に減少し、透析患者数は微減して1,426人になっています。この待機患者数を透析患者100人あたりと人口10万人あたりに計算してみますと、それぞれ、2.03人、5.17人、他の中国4県と都市部と比較しても最小値となっています。待機患者数が減少したのは、1.高齢、合併症、他疾患などによる死亡、2.長期待機、高感作歴などによる登録更新辞退、3.生体腎移植への移行、などで減少し、それ以上の新規登録希望者が少なかったことが原因と思われます。
 当院は鳥取県の献腎移植施設、HLA検査施設として、これまでに心停止下5例、脳死下3例の計8例の死体ドナーからの献腎摘出と、1987年10月から2020年3月末日までに生体腎移植63例、心停止下献腎移植11例、脳死下献腎移植2例の計76例の腎移植を施行しました(図1)。また、他院で施行された腎移植患者さん、膵腎同時移植患者さんの外来定期通院や、急な拒絶反応、感染症が起こった時の緊急受診、入院加療も受け入れています。このような患者さんは、県内はもとより他の都府県から受診されており、診療エリアとしては県内二次医療圏や県境をまたいで広範囲に及んでいます(図2)

表1

図1
図1.当院における腎移植76例の軌跡
当院は鳥取県の献腎移植施設、HLA検査施設として、心停止下5例、脳死下3例の計8例の献腎摘出と、1987年10月から2020年3月までに生体63例,心停止下11例,脳死下2例の計76例の腎移植を施行している。


図2
図2.当院腎移植患者、膵腎移植患者の分布
他院で施行された腎移植患者、膵腎同時移植患者の外来定期通院や、急な拒絶反応、感染症が起こった時の緊急受診、入院加療も受け入れている。このような患者は、県内はもとより他の都府県から受診されており、診療エリアとしては県内二次医療圏や県境をまたいで広範囲に及んでいる


2.患者会の設立と普及・啓発活動

 腎移植を希望して受診する患者さんやご家族に聞いてみると、患者同士のクチコミやインターネットで調べて腎移植の説明を聞きに来られたという方が多くありました。また、腎移植後のレシピエント、ドナー、家族も移植後の生活や外来通院のなかで、 不安に感じていること、知らないことがあるので、定期的な指導、講演をしてほしいという要望も起こってきました。このような背景のもと、当院で腎移植を受けた患者さんを中心に、移植後の生活や注意点を説明する目的で、患者会「あかつき会」を設立し、2018年6月に第1回の会合を開催しました。当院の駐車場と200人収容可能な「くずもホール」を使い、参加費無料。案内パンフレットは自作して、外来受診時にご案内しました(図3)。また、当日は、参加者に簡単なアンケートに答えてもらうようにお願いし、その結果を解析して以後の開催に役立てるようにしました。当院の腎移植患者に限定するのではなく、「興味のある方はどなたでもいいですよ。」という方針にしていたところ、その輪が拡がって透析クリニックのスタッフや透析患者さんも参加されるようになってきました。

図3
図3.2018年6月 第1回患者会パンフレット
第1回「あかつき会」の内容は、腎移植患者の体験談「2回の生体腎移植を経験して」と私の「本邦における腎移植の現状」と題して2部構成にした。


 

3.患者会の内容

 第1回「あかつき会」の内容は、腎移植患者の体験談「2回の生体腎移植を経験して」と、私の「本邦における腎移植の現状」と題して2部構成にしました(図3)。 この患者さんは移植時59歳の男性。慢性糸球体腎炎で腎不全となり、44歳時に母親をドナーとする生体腎移植を受けました。15年経過して慢性拒絶により透析再導入となりましたが、 妻をドナーとする血液型不適合、HLA抗体陽性のハイリスク移植を施行することになりました。脱感作療法を数か月、抗体除去、リツキサンという薬の投与を行って二次移植が成功しました。 二次移植から5年を経過した時点での体験談で、維持透析、腎移植、再移植の苦労と心情、そして現在の日常生活に感謝していることを切々と述べられました。 第2部は、現在の腎移植の成績、当院での手術方法、免疫抑制と拒絶反応、感染症のことをわかりやすく解説しました。その後、会場からの質問に答えるような形式にして、マスコミからの質問と紹介もありました。
 その後、同じような形式で年2回開催するようにしてきました(表2)。2016年9月には、県内で発生した心停止ドナーから2腎を摘出し、その時の経過、手術をドキュメンタリー風に供覧しました(図4a,b,c)。この時の患者さんも同意を得て紹介することができましたので、会場の参加者からは「臨場感を持って献腎移植を学ぶことができた。」と好評でした。腎移植、膵腎移植レシピエントとその家族、生体ドナーを対象に考えていましたが、興味を持ってくださる一般住民の参加もみられました。当院の腎センター、病棟、手術室のスタッフやコーディネーター、鳥取県のドナーコーディネーターも参加してくださって、回を重ねるごとに参加者も増えました。特に透析クリニックの医師や看護師も参加してくださったこと望外の喜びです。
 高齢化が進む地方なので、時間に余裕があって、元気な高齢者の参加多いようです。なかには、次のような質問がありました。「私は腎移植とは関係ないし、難しいことはわかりません。素朴な質問なのですが、いま皆さんが話をされている腎臓というのはどこから来るのでしょうか?日赤とかに置いてあるのですか?」私はこの言葉にハッとしました。「死んだ人から腎臓を摘出して、クーラーボックスに保存して持って帰っている。」などと一般の人がわかるはずもありません。我々は、一般住民に臓器提供の啓発運動をするとき、「臓器提供」「意思表示」「ドナーカード」等々、難解かもしれない言葉を口にしていたのです。「あかつき会」は、腎不全患者を対象にして最新の腎移植の状況、手術の実際などを紹介し、腎移植を理解してもらうことを目的にして始めたのですが、臓器提供の一般啓発にも役立つように構成していくことが必要だと感じています。
 直近では、2020年5月10日(日曜日)に第5回あかつき会を予定していました(図5)。30代の若い男性レシピエントに体験談をお願いしていたところ、「患者同士で悩みを話し合うとか、知り合いになりたいのですが。」という発言がありました。「何か希望がありますか?」と聞いたところ、「あかつき交流会」という提案がありました。確かに、外来通院する20代、30代のレシピエントも増えてきたので、その家族、友人などもふくめて若者会話もしたいようです。彼は、身体障害者が主体となって運営する事務所で、イベント企画などの仕事をしていましたので、段取りには慣れているようでした。あかつき会は、透析患者さんの都合も考えて日曜日の午後としていましたが、それが終了した後、夕方から場所をライブハウスに変えて、元気になった患者さんたちが音楽を楽しむ、交流を深めるという企画でした。しかし、残念ながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、あかつき会もあかつき交流会も中止になりました。収束したら、また夢をはぐくむことができるだろうと思います。
 特に地方では、最新の腎移植の情報が不十分で、患者会を通じた具体的な情報提供は喜ばれています。クチコミやインターネットの情報によって、患者さん自身が希望して遠方から受診される機会が増えています。対象患者が少なく、高齢化も顕著な地域ですので、困難症例であっても十分な準備で臨み、粛々と良好な成績を残すこと、それをわかりやすく広報していくことが腎移植の普及・啓発のカギであろうと思い、頑張っています。

表2

図4a図4.献腎摘出・移植の様子
2016年9月には、県内で発生した心停止ドナーから2腎を摘出し、その時の経過、手術をドキュメンタリー風に供覧した。
 a:ドナーチーム帰還



図4b
 b:手術の実際



図4c
 c:レシピエント1



図5
図5.2020年5月10日 第5回あかつき会
2020年5月10日の第5回あかつき会予定。若い患者から「あかつき交流会」という提案があった。


 

参考文献

1.2019臓器移植ファクトブック-学会支援機構
 http://www.asas.or.jp/jst/pdf/factbook/factbook2019.pdf

 

2019年度の腎移植医療

外科  杉谷 篤  

 2019年度は、前年度の5例から増えて11例の生体腎移植を施行しました。 今年度の特徴は、1.初診時に腹膜透析(CAPD)の患者が4人、2.先行的腎移植(PEKT)が3人、3.ドナーかレシピエントが65歳以上の高齢者が5組、4.非血縁の夫婦間移植が 5組、 5. HLA抗体陽性例が4人、6.原疾患が巣状糸球体硬化症(FSGS)、ANCA関連腎炎、先天性奇形という難治例、特殊例が3件、という特徴がありました。 患者さんたちは移植腎機能は良好で社会復帰していますが、簡単に振り返り紹介します。

 症例1〜症例11(PDF)

腎移植について

慢性腎不全に対する治療の中で腎移植は,腎臓自体の働きを代償する治療法としては透析療法とくらべて明らかに優れた方法です. 透析療法では良くならない症状が改善したり,透析による時間的制約もないため,より自由で快適な日常生活を送ることができます.しかし移植は拒絶反応や感染症などの怖い合併症と背中合わせで, その適応については透析療法と比較した上で十分に検討する必要があります。腎移植の現況をながめてみると,1.免疫抑制剤の開発や免疫抑制療法の進歩で急性拒絶が減り移植成績が良くなった. 2.移植症例数の積み重ねで医療者側も技術が向上している.3.生体腎ドナー手術が腹腔鏡下(または後腹膜鏡下)で実施されるようになりドナーの負担がやや軽減された。 などが具体的な側面ではないかと思います.腎移植(特に生体腎移植)について検討されている方々の視点になり,病院へ行ったらどんな検査をされ,どんな予定が立てられ手術が実施されるのか, 手術後どのような経過で社会復帰となるのかなどをまとめてみました。さらに,当院での移植実施状況や移植成績についてもまとめました。

レシピエントコーディネーター(RTC)とは

移植コーディネーター 中山 綾子

当院は鳥取県内において唯一の献腎移植施設です。1987年に腎移植を開始し、今までに生体腎移植33例、献腎移植10例を実施しています。新聞やテレビでも報道されましたが、10月12日には脳死ドナーからは初めて腎臓提供を受け、献腎移植が行われました。

中山綾子移植外来には腎移植を受けた方、これから受ける方、献腎移植を待っている方、腎臓提供された生体ドナーの方が通院しておられますが、私はその方々を専門的にケアするレシピエント移植コーディネーター(RTC)をしています。RTCは、2011年に日本移植学会が認定を始めたばかりのまだ新しい制度で、移植手術を受ける患者さん側を支援することを目的としており、私は2013年に資格を取得しました。

RTCの役割は、1.移植希望患者さんの初診時〜入院〜移植手術実施〜退院後の長期継続ケアを行う 2.円滑に安全に治療が行われるように、移植全課程を通じて移植チーム内や院内外関係者への連絡調整を行う、主に大きく分けてこの2つです。

まだまだ未熟ではありますが、患者さんやご家族、チームスタッフに「RTCが居てよかった。」と思って頂けるように、日々、自己研鑽に努めていきたいと思っています。