ページタイトル緩和ケア

緩和ケアとは?

主な死因別死亡数の割合 がんは、日本人の死因で最も多い病気です。現在,2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなっています。

がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み,倦怠感などのさまざまな身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。「緩和ケア」は、がんと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケアです。

緩和ケアとは...
重い病を抱える患者やその家族一人一人の身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケア。【日本緩和医療学会 2014年5月30日】

緩和ケアは「がんの治療」と一緒に始めます

「ターミナルケア」とはがんの終末期に行われる、治癒や延命ではなく、主に痛みなどの身体的・精神的な苦痛の除去を目的としたケアをさしています。一方、「緩和ケア」はがんによる身体的問題や精神的問題を抱えている患者さんやその家族に、治療より早期の段階から考慮すべきものと考えられており、がんによる身体的・精神的な苦痛の除去をはじめ、患者さんとその家族にとってできうる限りの 最高のQOL(人生の質、生活の質)を実現するためのケアを意味します。

緩和ケアを受けられる場所

入院(緩和ケアチーム)

各がん診療科に入院された場合,積極的治療の有無に関わらず,必要時には緩和ケアチームが支援します。
緩和ケアチームとは、医師、薬剤師、看護師、理学療法士、医療福祉士など他職種がチームを組んでいます。それぞれが専門性を活かしながら、緩和ケアチームに依頼があった患者さん・ご家族の治療やケアをしていきます。チームの中心には,患者さん・ご家族がいて、要望や希望を聞きながらより良い治療・ケアとなることを目指していきます。

緩和ケアチームの主な構成

緩和ケア病棟

専門スタッフが、身体や心の様々なつらさをできるかぎりやわらげる治療やケアを専門的に提供する施設です。緩和ケア病棟で症状をやわらげてから、退院することも可能です。

緩和ケア外来

積極的治療は望まないが定期的に薬処方などが必要な方や、他施設に通院中だが疼痛などの症状コントロールを外来で専門的に受けたい方などを対象としています。放射線治療や抗癌剤治療中などの通院治療中に、外来で緩和ケアを受けることも可能です。

自宅

医師や看護師が訪問し、症状を緩和するための治療やケアを行います。住み慣れた家で、自分のペースで日常生活を送ることができ、一人暮らしでも利用できます。地域の在宅療養支援診療所や訪問看護ステーション、調剤薬局などが連携してあなたを支援します。通院治療中や治療と治療の間の療養期間中に、かかりつけ医から受けることも可能です。

(※現在、米子医療センターでは訪問看護は平日昼間のみ稼働しておりますが、訪問診察は利用できません。必要であれば往診のできる連携クリニックへ紹介させて頂きます。)

スタッフから一言

【緩和ケア内科医師】八杉 晶子

緩和ケア病棟では患者さんやご家族が、身体や心の苦痛がなく穏やかに過ごしていただけるように、病状や状況に応じてチームでサポートしていきます。 緩和ケア病棟におられる日々が満足いくものであるよう努めていきます。

【緩和ケア認定看護師】大林 香織

からだや心のつらさを我慢していませんか?緩和ケア病棟は、つらさをやわらげ、患者さんとご家族が大切な時間をできる限り穏やかに過ごすことができるようお手伝いさせていただく場所です。

アロマについて

植物の香りで気分がやすらいだ経験はありませんか?

アロマテラピーとは、植物の香りを使用して心や身体のトラブルを穏やかにする効果があると言われています。8階病棟(緩和ケア病棟)では倦怠感や食欲不振、不眠を訴える患者さんに対し、アロマを使用したケアを行っています。たとえば、アロマオイルを垂らしたお湯を使用し手浴や足浴を行ったり、アロマオイルを使ったマッサージを患者さんの希望に合わせて行っています。また、アロマをブレンドしたミストを散布することで病室の空気をリフレッシュさせることもあります。

アロマの種類:ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウム、ペパーミント、レモン、オレンジなどのアロマをブレンドします。香りの効能と、患者さんの状態や好みに合わせてアロマを選択します。

お問い合わせ先

(患者様または医療関係者)

地域医療連携室 電話:0859−37−3930(直通)