ページタイトル骨がん

現状

骨には様々な腫瘍が発生しますが大きく分けて原発性骨腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)、続発性(転移性)骨腫瘍、腫瘍類似疾患の3種類があります。骨腫瘍の中で最も発生頻度が高いのは転移性骨腫瘍であります。

原発性骨腫瘍で発生頻度が高いのは骨軟骨腫、軟骨腫、悪性原発性骨腫瘍では骨肉腫の発生頻度が高くなっています。

症状

骨腫瘍の症状としては痛み、腫れ、骨の変形、膨らみなどがありますが、X線撮影で偶然発見されることが多いようです。骨腫瘍には好発年齢・部位があります。骨肉腫は10歳代に多く、膝周辺の骨に好発します。軟骨肉腫は40歳以上に多く、骨盤、大腿骨などによく発生します。

検査

X線撮影から腫瘍の発生部位や広がりなどが分かります。転移巣の発生には骨シンチグラフィーが有用であります。その他、CT、MRI、血管造影も行われます。画像診断に加え病巣から採取した組織片を用い、病理組織検査、細胞診により確定診断する必要があります。

治療

良性腫瘍は多くの場合、掻爬、切除術が適用され切除によって生じた骨欠損部には骨移植(自家骨、人工骨)が行われます。切除が関節にかかった場合には人工関節置換術、関節固定術が施行されます。悪性骨腫瘍は切断術、関節離断術、広範切除術などの根治手術が行われます。

近年では条件さえ整えば患肢を含む上下肢を残す術式が採用されます。骨腫瘍の治療は根治手術に加え抗がん剤による化学療法、免疫療法、放射線療法などを組み合わせた治療も行われます。

受診の手順

診療科:整形外科