ページタイトル呼吸器内科

呼吸器内科(選択プログラム)

1.概要

このプログラムは、基本研修科目としての6ヶ月間の内科研修を終えた後に、呼吸器内科を追加して選択する場合のプログラムである。

研修指導責任者 診療部長(呼吸器内科)冨田 桂公

2.目標

研修期間に応じて、内科診療における基本的な知識と技術を学ぶとともに、腫瘍内科学、呼吸器病学、アレルギー学、および感染症学における基礎的な知識と技術を修得する。入院診療では指導医のもとで主治医として4〜5 人の入院患者を受け持つ。月1〜2回、指導医とともに当直業務を経験する。外来診療は週2〜3回程度従事する。主として、病歴の聴取、検査オーダー、外来検査を実施する。指導医の指導のもとに救急外来診療を経験する。経験した症例の学会発表、論文作成を行う。

(ア) 一般目標(GIO)
急速な臨床医学の進歩と社会のニーズに対応できる医療人になるために、最低限必要な腫瘍内科学、呼吸器病学、アレルギー学、および感染症学における診断、治療についての知識と実際の手技を修得する。

(イ)行動目標(SBO)
当科で研修が可能な、腫瘍内科学・呼吸器病学・感染症学・アレルギー学において、具体的な内容は以下のような項目である。
以下に具体的項目を示す。研修期間の違いによって、きめ細かく指導・評価をする。また、EPOC で必ず習得しなければならない項目をAで示す。

到達尺度

A:独立してできる、指導できる。
B:殆ど独立してできる、必要に応じて指導できる。
C:指導を受けながら自分でできる。
D:手伝うことができる程度、殆どできない。


腫瘍内科学

目 標 研修期間
1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月
@正常細胞の増殖・分化のメカニズムを理解し、腫瘍細胞の発生、増殖、浸潤、転移のメカニズムが説明できる。 C C B B
Aがん患者に特有な病歴、理学的所見が理解できる。 B B A A
Bがん診療におけるinformed consentの概要を理解し、説明と同意の手順を修得する。 B B A A
Cがん診療における臨床試験の概要を理解し、その方法論を修得する。 C C B B
D次に挙げる腫瘍の診断に必要な検査の知識と基本的手技を習得している
a.腫瘍マーカー B B A A
b.X線検査(単純撮影、断層撮影、CT) C C B B
c.MRI C C B B
d.核医学的検査 C C B B
e.超音波検査(胸部、腹部) C C B B
f.内視鏡検査
i.上部消化管内視鏡検査 D D C C
A.気管支鏡検査 D D C C
B.胸腔鏡検査 D D C C
E次に挙げる腫瘍の治療に必要な知識と基本的手技を修得している。
a.がん化学療法
@.単剤化学療法 D D C C
A.併用化学療法 D D C C
B.局所化学療法 D D C C
C.大量化学療法 D D D D
D.ネオアジュバント化学療法 D D C C
b.がん内分泌療法 D D C C
c.放射線療法 D D C C
d.集学的治療 D D C C
e.支持療法
@.抗がん剤による有害反応対策(末梢血幹細胞移植を含む) D D C C
A.がん性疼痛対策 C C B B
B.栄養対策 C C B B
f.サイコオンコロジー C C B B
g.終末期医療 C C B B

呼吸器病学

目 標 研修期間
1ヶ月

2ヶ月

3ヶ月

4ヶ月

@正常の呼吸器系の形態および機能、呼吸器疾患におけるそれらの変化を理解できる。 C C B B
A吸器疾患に特有な病歴、理学的所見が理解できる。 C C B B
B次に挙げる呼吸器疾患の診断に必要な検査の知識と基本的手技を修得する。
a.肺機能検査

@.スパイログラム、フローボリウムカーブ

B

A

A

A

A.肺気量分画

B

A

A

A

B.コンプライアンス

D

D

C

C

C.肺拡散能

B

A

A

A

D.気道抵抗、肺抵抗、呼吸抵抗

B

A

A

A

b.血液ガス分析

B

A

A

A

c.経皮的酸素飽和度

B

A

A

A

d.睡眠時呼吸モニター

@.簡易モニター

B

A

A

A

A.ポリソムノグラフィー

C

C

B

B

e.運動負荷試験

C

C

B

B

f.右心カテーテル検査

D

D

C

C

g.X線検査(胸部単純撮影、胸部断層撮影、胸部CT)

C

C

B

B

h.MRI

C

C

B

B

i.核医学的検査(換気シンチ、血流シンチ、Gaシンチ)

C

C

B

B

j.超音波検査(胸部、UCG)

C

C

B

B

k.内視鏡検査

@.気管支鏡検査

D

D

C

C

A.気管支肺胞洗浄液検査

D

D

C

C

B.胸腔鏡検査

D

D

D

D

l.生検

@.経気管支肺生検

D

D

D

C

A.経皮肺針生検

D

D

D

C

B.胸膜生検

D

D

D

C

m.喀痰検査

@.細菌・抗酸菌顕微鏡検査

D

D

D

C

A.細菌・抗酸菌培養同定検査

D

D

D

C

B.細菌・抗酸菌薬剤感受性検査

D

D

D

C

C.抗酸菌核酸(増幅)同定検査

D

D

D

C

D.細胞診

D

D

D

D

n.病理学的検査

D

D

D

D

C次に挙げる呼吸器疾患の治療に必要な知識と基本的手技を修得している。

a.肺がん化学療法

D

D

C

C

b.肺感染症化学療法

D

C

C

C

c.酸素療法

@.鼻カヌラ、マスク

B

B

A

A

A.在宅酸素療法

D

D

C

C

d.胸腔ドレナージ

D

C

B

B

e.胸膜癒着術

D

C

B

B

f.人工呼吸管理

@.IPPV

D

D

D

C

A.NIPPV

D

D

D

C

B.在宅人工呼吸

D

D

D

D

g.吸入療法

B

B

A

A

h.肺理学療法

C

C

B

B

i.禁煙プログラム

B

B

A

A

感染症学

目 標

研修期間

1ヶ月

2ヶ月

3ヶ月

4ヶ月

@生体の感染防御メカニズムを理解し、感染症成立のメカニズムが説明できる。

C

B

A

A

A菌交代現象・菌交代症の概要と、その対策が説明できる。

C

B

A

A

B日和見感染症の概要と、その治療法が説明できる。

C

B

A

A

C敗血症、SIRSの概要が説明できる。

C

B

A

A

D新興感染症としての結核症の概要と、その治療法が説明できる。

C

B

A

A

E院内感染の概要と、その対策について説明できる。

C

B

A

A

F感染症に特有な病歴、理学的所見が理解できる。

C

B

A

A

G次に挙げる感染症の診断に必要な検査の知識と基本的手技を修得している

C

B

A

A

a.検体採取

@.誘発喀痰法

C

C

B

B

A.経気管吸引法

D

D

C

C

B.気管支鏡による気管支洗浄

D

D

C

C

C.胃液

C

C

B

B

b.細菌検査(結核菌を含む)

@.塗沫・顕微鏡検査

D

D

C

C

A.培養・同定検査

D

D

C

C

B.薬剤感受性検査

D

D

C

C

c.抗原検出

@.咽頭ぬぐい液:インフルエンザウイルス、溶連菌

B

A

A

A

A.尿:レジオネラ、肺炎球菌、インフルエンザ菌

B

A

A

A

B.血清:カンジダ、クリプトコッカス、アスペルギルス

B

A

A

A

C.血液:サイトメガロウイルス

B

A

A

A

d.血清抗体価(ウィルス、マイコプラズマ、クラミジア、アスペルギルスなど)

B

A

A

A

e.遺伝子診断(結核菌、非定型抗酸菌)

B

A

A

A

f.補助的血清検査(β-D-グルカン、エンドトキシン、HIV抗体、寒冷凝集反応)

B

A

A

A

g.ツ反

B

A

A

A

h.X線検査(単純撮影、CT)

C

C

B

B

i.超音波検査(胸部、腹部)

C

C

B

B

H次に挙げる感染症の治療に必要な知識と基本的手技を修得している。

a.抗生物質

B

A

A

A

@.経口投与(長期マクロライド療法を含む)

B

B

A

A

A.経静脈投与

B

B

A

A

B.局所投与

B

B

A

A

C.ネブライザー投与

C

C

B

B

b.抗ウィルス剤

B

A

A

A

c.抗真菌剤

@.経口投与

B

B

A

A

A.経静脈投与

B

B

A

A

B.局所投与

B

B

A

A

d.抗結核剤

B

B

A

A

アレルギー学

目 標

研修期間

1ヶ月

2ヶ月

3ヶ月

4ヶ月

@生体の免疫応答の概要を理解し、アレルギー疾患を免疫応答の異常として説明できる。

C

C

B

B

Aアレルギー疾患に特有な病歴、理学的所見が理解できる

B

B

A

A

B次に挙げるアレルギー疾患の診断に必要な検査の知識と基本的手技を修得している。

a.皮膚反応

@.プリックテスト

C

B

A

A

A.皮内反応

C

B

A

A

b.アレルギー吸入誘発試験

@.ドシメーター法

D

C

B

B

A.アストグラフ法

D

C

B

B

c.アセチルコリン(メサコリン)吸入試験

@.ドシメーター法

D

C

B

B

A.アストグラフ法

D

C

B

B

d.末梢血および喀痰中好酸球

B

A

A

A

e.IgE(血清総IgE、特異的IgE)

B

A

A

A

f.白血球ヒスタミン遊離試験

C

C

B

B

g.ゲル内沈降反応

C

C

B

B

h.T細胞・B細胞百分率、T細胞サブセット

@.末梢血

B

A

A

A

A.気管支肺胞洗浄液

B

B

A

A

i.リンパ球幼若化試験

B

B

A

A

j.マクロファージ遊走阻止試験

B

B

A

A

k.ピークフローモニタリング

B

B

A

A

C次に挙げるアレルギー疾患の治療に必要な知識と基本的手技を修得している。

a.アレルゲンの回避

B

B

A

A

b.抗アレルギー剤(吸入、点鼻、点眼、内服)

B

B

A

A

c.抗ヒスタミン剤(内服、注射)

B

B

A

A

d.β2刺激剤(吸入、点鼻、点眼、内服、注射)

B

B

A

A

e.テオフィリン製剤(内服、注射)

B

B

A

A

3.方略(LS)

指導医数  3人
3人は医長、医師であり、指導医として研修を担当する。指導医資格もった医師が指導者として最終評価担当医師となる。
研修期間は1 から4ヶ月の任意の期間とする。

具体的には以下のようになる。

a) 入院診療:指導医のもとで主治医として4〜5人の入院患者を受け持つ。月1〜2回、指導医とともに当直業務を経験する。
b) 外来診療:週2〜3回程度従事する。主として、病歴の聴取、検査オーダー、外来検査を実施する。指導医の指導のもとに救急外来診療を経験する。
c)経験した症例の学会発表、論文作成を行う。

週間予定は以下の如くである。

週間予定

午前 午後

病棟業務

病棟業務

外来、病棟業務

検査(気管支鏡)
病棟カンファレンス

外来、病棟業務

病棟業務

病棟業務

病棟業務内科
合同カンファレンス

病棟業務

病棟業務
検査(気管支鏡)

4.評価(EV)

指導医資格もった医師が指導者として最終評価担当医師となる。

形成的評価(フィードバック)
知識については適時行う。
態度、習慣、技能についても適時行う。

総括的評価
研修期間終了時に研修医に対してEPOC の評価入力を行う。

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